船で働くという事は船で生活するということ。
聞かれるのが、どこに住むの?どこかにアパート借りてるの?
船ではキャビンと呼ばれる部屋に住みます。マネージャークラスになると1人部屋でそれなりの広さですが、私たち一般の乗員(クルー)は2人1部屋、2段ベッドとデスクがひとつ、シャワーとトイレ、クローゼットがあります。窓のない6畳あるかないかの部屋。
初めて見た時はこんな所に何か月も!?と愕然としたものの人間慣れるもの。
部屋は毎日清掃担当(ハウスキーピング)が掃除し、ベッドもセットされます。タオルも毎日交換されてビジネスホテルのよう。


ここで重要なのはやっぱりどんな人が同じ部屋になるか。研修中はメキシコ人のファビオラという子と同じ部屋でした。リラックスした陽気な子で一緒に勉強したり、不安な気持ちを語りあったりとても楽しく過ごしました。
食事は乗員用食堂(クルーメス)で。このクルーメスは乗員のランクで分けられています。ビュッフェ形式、オーダー式とあり、毎日違ったメニューです。お味はなかなかです。朝、昼、晩、そして深夜と時間が決まっていて、朝食を逃すとお昼まで待つことに。
そしてクルーバーという乗員用のバーもあります。ビリヤード、ダーツなどがあり、船の型にもよりますが外で星空の下お酒を楽しめます。
仕事を終わらせてバーで気晴らし。他の部署の人との交流もできて楽しいし、色々船について話が聞けて勉強になります。
船では生活費がかかりません。自分で払うものはミネラルウォーターとお酒、それからインターネット。このインターネットが・・・・衛星回線でスピードが遅く、200分で20ドル掛かります。高速インターネットに慣れた私たちには不便。でも海のど真ん中でもインターネットが使える技術はすごいですよね。
ちなみに乗客は1分間75セントで利用できます。1分約75円。10分使ったら750円!?高額!船に乗った時位画面なんて見ずに景色を楽しめばいいと思いますが。
そうそう、携帯電話について。陸を離れれば契約している携帯電話会社の電波は届きません。 船で提供する電波を利用しての通話が可能。でも国際電話よりちょっと高いかもしれません。船内の部屋にある固定電話で掛ければ1分間1ドル95セント、約195円です。
船で生活していると日常の当たり前が全く通用せず、お客様の中にはイライラしてしまう人、激怒する人、色々です。通信技術が発達し、いつでもどこでもインターネット、webを通した無料電話に慣れた私たち現代人。誰かと通信できないと不安を感じるんですね。